オタクのおっさんの戯言
・・・をあなたに
2013年07月20日 (土) | 編集 |
1Q84 BOOK2、BOOK3(著;村上春樹)、読了。

前回書いたBOOK1の続き。これで全巻読了。

これまた前回書いた通りだが、何はともあれ面白い。

複数設置された多重構造。暗喩の多用。心をとらえるセンテンス。おしゃれな感じのディティール。ある意味永遠と言えるテーマ。
そして、ふわっとやわらかい文体。

これだけのものを、非常に高いレベルの完成度で書き上げられる作家さんは、最近ではちょっとほかに見当たらない。

BOOK1で少々鼻についた「おしゃれ感」も、BOOK2、BOOK3ではかなり薄まっているので、後半部分は私的には読みやすかった。

が、これまた前回書いた通り、読んだ後、思った以上に心に残らない。
いい話なのに、胸にぐっとくることもないし、ほろっとすることもない。

作者の意図が巧妙に隠されていて前にぐいぐいとは出てこない。そのためうるさくないのはいいのだが、結局胸に迫るものがないのが残念なところだ。

好きな人は好き、評価が分かれる作品、と言われるようだが、まさにそんな感じはする。

ただ、繰り返し言うが、面白いことは面白い。一部の台詞はさすがにうまいと思う。
例えば、「孤立しているが孤独ではない。」とか。心の柔らかい部分をぐっとつかんでくる。
それをどう見るかは人によるが。

ということで、村上作品がどういうものか興味ある方はご一読を。
ノルウェーの森よりは読みやすいと思います(^^)


追:
作中で、ヒロイン(青豆さん)を「華麗なる賭け」のフェイ・ダナウェイのような・・・と表現しているところがあります。

華麗なる賭けも、ストーリーはさほどのこともないし(ぶっちゃけ、2時間枠のTVサスペンス並み)、「いやいや、それはないだろう。そんな間抜けな警察ないわー。」ってところがありますが、全体的なおしゃれ感みたいなのが本作と似ているかも。

基本的にはスティーブ・マックイーンとフェイ・ダナウェイを見る映画だと思いますが、完成度は高いし、「あー、青豆さんのイメージはこれか。」と見てみると面白いと思います。

1Q84のモチーフになっている「ペーパームーン」ほどでないですが(^^;

ただ、華麗なる賭けはテーマ曲の「風のささやき」がいいんだよね。これで、アカデミー音楽賞だけはとっています。さすが、巨匠:ミシェル・ルグラン。




アメリカ映画だけどなんとなーくフランス風なのもおしゃれ感を出すためかな?
そういう意味でも、1Q84と似ているかもしれない。


↑は巨匠ご本人の演奏。英語、フランス語とも歌詞も素晴らしい。


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