オタクのおっさんの戯言
誇張ではないね
2011年06月25日 (土) | 編集 |
ねじまき少女;上下巻(著;パオロ・バチガルピ)-読了。

上巻の帯に、「『ニューロマンサー』以来の衝撃!」とあり、「ほぉ~、ニューロマンサー以来とは大きく出たな。そんなことを言うなら、どれ、読んでみるか。」と購入してみたのですが、

なるほど、あながち間違いではない。 

「衝撃」という点では、マルドゥック・スクランブルとかマトリクスも私にとっては衝撃的でしたが、これらの作品の世界観はニューロマンサーと似たようなところがあります。

けれども、ねじまき少女は世界観が全く違います。

物語の舞台は近未来のタイ。石油が枯渇し、エネルギー源は遺伝子改良された動物や人力。遺伝子操作によって作り出された悪疫や害虫のため、作物は遺伝子改良を施したものしか作ることができず、その作物の種子は企業によって牛耳られている。そんな世界を舞台に、登場人物が織りなす群像劇。そんなSFです。

物語冒頭から遺伝子操作の話が出てきて、生き物屋の私なんかはそれだけでテンションUp。「お~、ついにバイオ関係を題材にした近未来SFが出てきたか!」と、そういう意味での衝撃がありました。

登場人物は基本的に自分の野心を中心に行動する人々。群像劇なので明確な主人公というのはいません。そのため、最初のうちは動きがバラバラで「?」という感じなのですが、読み進めるにつれそれが見事に収斂されます。登場人物を過不足なく使いきってます。お見事の一言。

「リアルさ」という面ではツッコミどころもありますが、必ずしも誇張ではない近未来の世界。個人的には「ありうる」事だと思います(SF的に、ではありますが)。
ご一読をお勧めしたい作品です。


追1:
人間、電気はなくとも生きていけますが、食糧なしには生きていけません。
ある海外企業の方と話をしたとき、その方は「これからは種子ビジネスに力を入れていく。」と明言されました。企業が作物を握る時代であることは、少し認識しておくといいかも。

追2:
ギ・ブ・センはある意味生き物屋の夢だよなぁ。

追3:
源道さま、という名前が出てきますが、おそらく名字はイカリw

追4:
物語の舞台は微笑みの国タイ。ここを舞台にしたところも秀逸。
ちなみに、タイといえば、


なにこのなんともいえない感覚。 
さすが微笑みの国。
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