オタクのおっさんの戯言
やっとか・・・
2016年08月21日 (日) | 編集 |
大帝の剣 1~4巻(著;夢枕 獏)、読了。

初めて読んだのはもう何年前だろうか(遠い目)。

当時、伝奇小説の雄といえば、この夢枕獏と菊地秀行が両巨頭。私もはまってずいぶん読みました。ただ、菊地さんのは1巻完結とか連作でもきちんと完結してる作品が多いのに対し、夢枕さんのはずるずる長くて未完のものが多かった。

本作もそんな未完だった作品の一つ。結局この話どうなるんだ?と思いつつはや幾年。ようやっと完結した一つの作品として読み切ることができました。一応、何年か前に完結版が出ていたようですが、その時にはさっぱり気づかずで(笑)


まず、前半部分。こちらは、全盛時の夢枕さんらしい伝奇小説。時代物とSFをまぜ、突っ込むだけ突っ込みましたという、「やりたい放題感」にあふれています。当時はこういう話にワクワクしてたんだよなぁ。どうなるんだこれ?みたいな。

ところが、掲載紙が休刊して一時中断。その後、連載再開となってから書かれた部分は、最近の夢枕さんお得意の仏教思想色が強すぎて・・・
これはこれで面白いし、夢枕さんの仏教的思想は大変好きなんだけれど、本作とは違うよなぁって感じが否めない。加えて、最後は思いっきりまとめた感が。

個人的には、最初の伝奇小説のままのノリで完結してほしかったなぁ。某剣士との対決もうまく丸められた感があるし。

私の中でもやもやしたまま未完で終わっていた本作。完結した形で読み切れたというのは、一つの区切りがつけられてよかったのですが、あの当時に伝奇小説のまま読み切りたかったなぁって思いは残りました。そういう意味ではちょっと残念。


追:
伝奇小説はもともと怪異譚から発生したものだが、近年は古典的な怪異現象が超常現象やら妖怪、怪物に置き換わり、それに超能力や忍法なんかが加わり、戦後のカストリ雑誌、エログロナンセンス風味の味付けがほどこされ、SFでもファンタジーでもない独特の世界観を持った一群の小説になっている。

戦後の代表作と言えば、何といっても山田風太郎の柳生シリーズかな。あれは面白かった。あらためてもっかい読んでみたい気がする。

その後、半村良ときて、夢枕獏や菊地秀行に続き、一世を風靡したような感じ。

けれど、最近、伝奇小説って見ないなぁと。ラノベに類するものがあるんだろうか?ラノベは読まんからわからんが。
永遠の中二病患者としては、「今の」伝奇小説を読んでみたいのだが。

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