オタクのおっさんの戯言

ちょっと書いてみる

先日、千の顔を持つ英雄、って本の話を書きましたが、この機会にちょこちょこと「英雄譚」ってものの話と、合わせて私が映画とか小説、漫画を読むときにどういう見方をしているのかを書いていきたいと思います。

英雄譚というと、なんだか古色蒼然として小難しい話のように思えるかもしれませんが、ぶっちゃけ、いわゆる「男の子向け」漫画なんかはたいがいこの範疇に入りますので、お気楽に読んでもらえれば幸いです。


先日、ちょこっと書きましたが、「千の顔を持つ英雄」にある通り、英雄譚というのは、

○ある英雄の素養を持った人が、
○試練を乗り越えて、
○富を手にし、
○それを持ち帰る。

といった一連の流れで構成されています。これが、英雄譚に共通した構造です。

富を持ち帰る場所は、その英雄の故郷だったり帰属する組織だったりしますが、富を得るために出発した英雄は、得た富をその元いたところに持ち帰るため、ぐるっと回って「円環の形」をとることになります。

ただ、最近の英雄譚は、「それを持ち帰る」というところがあいまいだったり、省かれたりすることが多いように思います。
そのため、「それを持ち帰る」というところを省略して、英雄譚の例を挙げてみましょう。


1.旧来
○ある村の男が、
○悪い竜を退治して、
○竜にとらわれていたお姫様を救い出し、そのお姫様と結ばれる。

2.特撮
○あるレーサーが、ある組織の手によって改造人間にされるが、
○その組織をせん滅して、
○世界に平和をもたらす。

3.学園もの
○ある転校生が、
○学園を強権で仕切っている生徒会を打倒し、
○学園に平穏を取り戻す。

4.成り上がり
○ある田舎から出てきた男が、都会に出てきてホストになり、
○競合他ホスト(クラブ)に打ち勝ってNo.1ホストになり、
○金と女を手に入れる。

5.時代劇
○権力者がお忍びで各地を回り、
○悪代官とか商人などの不正を暴き、
○その地の秩序を回復させる。

6.近未来
○元警官が、
○頭のねじが一本とんだ暴走集団を壊滅させ、
○平和と秩序を取り戻す。

7.宇宙もの
○ある星の男が、修行して超常的な力を手に入れ、
○悪の帝国を打倒し、
○宇宙に平和を取り戻す。

↑を読んで、「あーあれか」と該当作品がわかる方もいると思います。
ぶっちゃけ言うと、そういう作品群は、冒頭に書いた英雄譚の共通構造をとっているため、あらすじはわずか3行で書けてしまいます(笑)


このように、英雄譚は共通の構造を持っているため、各部を組み替えるだけで、違うタイプの英雄譚を容易に作り出すこともできます。例えば、

4.時代劇+7.宇宙もの
○権力者がお忍びで各地を回り、
○悪代官とか商人などの不正を暴き、
○宇宙に平和を取り戻す。

は?と思われるかもしれませんが、実際にこんなんがあります。

最強ロボダイオージャ

また、3.学園もの+4.成り上がり
○ある田舎から出てきた男が、都会に出てきてホストになり、
○学園を強権で仕切っている生徒会を打倒し、
○学園に平穏を取り戻す。

だと、はい?って感じですが、ちょっといじって、
○あるホストが教師になり、
○学園を強権で仕切っている生徒会を打倒し、
○学園に平穏を取り戻す。

にすると、なんかありそうな感じになりますし、もうちょいいじって、
○ある極道の娘が教師になり、
○学園の問題を解決し、
○学園に平穏を取り戻す。
にすれば、”あれ”になるわけです。

英雄譚的なお話はあまたありますが、このように基本的な構造はほぼ同じです。
そのため、その構造を守ってさえいれば、↑に上げたように、別種の英雄譚を組み合わせ、新たな英雄譚を作ることも可能です。ただし、構造が同じであるにもかかわらず、うまく調整しないと若干の「違和感」を生じることもあります。

ではなぜ、構造がほぼ同じであるにもかかわらず、これほどの数の英雄譚が存在するのか?
また、構造上同じであるにもかかわらず、↑で上げたように異なる英雄譚を組み合わせると微妙な違和感が生じるのか?

次回はそのあたりについて書いてみたいと思います。

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本、漫画、ゲーム、爬虫類、植物とか趣味多め。
だって、オタクだもの。

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